“どうしたらできるか?”で未来が変わる|目標を実現するための思考習慣

「“どうしたらできるか?”と問い続ける習慣が、人生を動かす」
「どうしたらできるか?」
これは、これまで私が多くの競技者に伝えてきた言葉です。 練習が思うようにいかない、試合で成果が出ない、目標が見えなくなって不安になる── そんなとき、解決策をすぐ見つけられなくても、この問いを立てること自体に意味があると私は考えています。
だからこそ、この言葉は選手のためだけではありません。 私自身も何度もこの問いを、自分に投げかけながら生きてきました。
スポーツメンタルコーチとして活動を始めて、まもなく3年。 その原点は、会社員を辞めて講座に飛び込んだ、あの春にあります。
当時私は、土日も指導に出るサッカーコーチとして活動しており、講座の受講はかなりハードルが高いものでした。 また、結婚してちょうど1年。収入も安定しない中での再スタート。 それでも、「スポーツメンタルコーチになる」という想いだけは揺るがず、ある日妻にすべてを打ち明けました。
すると彼女は迷いもせず、こう言ってくれました。 「やりたいことがあるなら、やればいいじゃん」 そのときの言葉の温度は、今も鮮明に覚えています。 支えがあることは、挑戦の勇気を何倍にもしてくれるものだと心から実感しました。
資格を取得したからといって、すぐに仕事が舞い込むわけではありません。 だからこそ、何も変わらない現実に焦る日々が続きました。
「このまままた会社員になるのか?」 「だからといって、それでいいのか?」 その葛藤の中で繰り返し浮かんだのが、“どうしたらできるか?”という言葉です。
新たな出会いや、急な声がかかる可能性を信じて、“いつでも動ける状態”を整えておこう。── そう思いながら、どうすればその環境を保てるか、ひたすら考え続けていました。
不安定な日々でしたが、あの時間があったからこそ、今のようにスポーツメンタルコーチ主体の生活を実現できていると強く思います。
問いかけには、すぐに答えが出るとは限りません。 だからこそ、問いを持っている人は世界の見え方が変わります。
目の前の出来事に対して「できない」と反応するか、「どうしたらできるか」と向き合うか。 その違いが、1年後、5年後、人生の大きな差になっていくのです。
問いを持ち続けることで、情報の拾い方も変わり、人との関係性の築き方にも変化が出ます。 チャンスやご縁は、いつも目の前を通りすぎているのかもしれません。 だからこそ、それに気づける自分でいるために、私は問いを手放さないようにしています。
実際に、多くのトップアスリートもこの姿勢を持っています。 「できない理由」ではなく、「どうすればできるか」にフォーカスする。 それは、技術の向上だけでなく、メンタルのしなやかさを育てる土台にもなっています。
科学的な根拠や理論ももちろん大切です。 だからこそ、私がこの言葉を伝え続けているのは、自分がそれで何度も道を切り拓いてきたからです。
体験からにじみ出る言葉は、理論よりも深く、響くと信じています。
もし今、あなたの目の前に達成したい目標があるなら── 「できるか/できないか」ではなく、 「どうしたらできるか?」という問いを、そっと自分に向けてみてください。
答えが出なくても大丈夫。 問い続ける人にだけ、ひらめきや出会いは訪れる。 私はそう信じて、これからもこのマインドとともに、自分のビジョンに向かって進み続けます。
コラム著者