スポーツメンタルコーチ上杉亮平
試合で力を発揮できないあなたへ、心の土台を整える伴走者
~アスリートを自己実現へと導く~
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習慣が戻らないのは悪いことじゃない──競技者のための「進化する習慣術」

 

「習慣が崩れてしまった。なかなか戻せない。」 そんな声を、競技者からよく聞きます。

練習のルーティン、朝の準備、セルフケア、メンタルノート、ストレッチ、食事管理。 どれも大切だと分かっている。 続けてきた自分もいる。 でも、ある日ふと途切れてしまう。

そして、途切れた自分を責めてしまう。

「なんで続けられないんだろう」 「前の自分に戻りたい」 「またゼロからやり直しか…」

でも、ここで一つだけ伝えたいことがあります。

習慣は“戻す必要”なんてない。 人は常に進化している。 だから習慣も、進化していけばいい。

これは、競技者にとって非常に大切な視点です。

 

習慣が戻らないのは「弱さ」ではなく「変化のサイン」

習慣が崩れたとき、多くの選手はこう考えます。

 

  • 自分は弱い

 

  • 意志が足りない

 

  • 継続力がない

 

  • メンタルが弱い

 

でも、本当は違います。

習慣が戻らないのは、あなたが変化している証拠だと捉えてほしい。

環境が変わる。 身体が変わる。 心が変わる。 価値観が変わる。 競技レベルが変わる。 求められる役割が変わる。

人は常に変化しているのに、 “過去の自分に合わせた習慣”をそのまま続けようとするから苦しくなる。

つまり、 「戻らない」のではなく「今の自分に合わなくなった」だけ。

これは、弱さではなく“成長のサイン”です。

 

 

「戻そう」とするほど苦しくなる理由

競技者は真面目で、努力家で、継続力がある。 だからこそ、一度崩れた習慣を「戻さなきゃ」と思ってしまう。

でも、ここに落とし穴があります。

戻そうとするほど、心は重くなる。

なぜなら、 「戻す」という行為は“過去の自分を基準にする”から。

 

  • あの頃はできていた

 

  • 前の自分はもっと頑張れていた

 

  • あの時のルーティンに戻りたい

 

この“過去基準”が、今の自分を苦しめる。

過去の自分は、 今とは違う環境で、違う心で、違う身体で、違う状況で生きていた。

だから、過去の習慣が今の自分に合わないのは当たり前。

戻らないのではなく、 戻る必要がない。

 

 

習慣は「進化」させるもの

習慣というのは、元の形に戻すものではありません。今の自分に合わせて、少しずつ“進化”させていくものです。進化といっても大げさなことではなく、ほんの少し小さくしてみたり、もっと簡単にしてみたり、やる時間を変えてみたり、形そのものを変えてみたり、ちょっとした儀式のように扱ってみたり、あるいは「そもそも何のためにやっていたのか」という目的をもう一度見つめ直してみる。そんな小さなアップデートの積み重ねです。

 

たとえば、以前は30分かけてストレッチをしていた選手が、今は5分だけ深呼吸をするようになったとします。これも立派な進化です。毎日ノートを書いていた選手が、「今日は一言だけ」に変えたとしても、それは後退ではなく、今の自分に合った形への進化です。朝にやっていたルーティンを夜に移すことだって同じ。生活リズムや心の状態が変われば、習慣の居場所も自然と変わっていくものです。

 

習慣は、あなたの成長に合わせて変わっていい。むしろ、変わるべきです。変わることを恐れず、今の自分にフィットする形を選び直す。その柔らかさこそが、競技者としての強さにつながっていきます。

 

 

競技者が陥りやすい「習慣の罠」

競技者は特に、習慣に対して強いこだわりを持ちやすい。

 

  • ルーティンが崩れると不安

 

  • 継続できないと自己否定

 

  • 完璧にやらないと意味がない

 

  • やらない自分を許せない

 

でも、これは“習慣の罠”です。

習慣はあなたを縛るためのものではなく、あなたを支えるためのもの。

支えにならなくなった習慣は、 手放していい。

むしろ、手放すことで 新しい自分に合った習慣が生まれる。

 

 

今の自分に合った習慣をつくる方法

ここからは、実際に使える“進化する習慣術”を紹介します。

 

まずは「今の自分」を観察する

習慣を進化させるために、まず必要なのは「今の自分」を丁寧に観察することです。何が負担になっているのか、どんな瞬間に心が軽くなるのか、今の自分にとって本当に必要なものは何か、逆にもう必要ではなくなったものは何か──そうした小さな気づきを拾い集めることが、すべてのスタートになります。

 

観察というと難しく聞こえるかもしれませんが簡単な事で十分です。練習の前後や、ふと一息ついた瞬間に「最近、どこで無理をしているだろう」「どんな行動が自然にできているだろう」と自分に問いかけてみるだけでいい。

 

心がざわつく場面や、逆に落ち着く場面を思い返すだけでも、今の自分の輪郭が少しずつ見えてきます。

 

 

習慣は、過去の自分ではなく“今の自分”に合わせてつくるもの。だからこそ、この観察の時間が欠かせない。自分の内側に静かに目を向けることで、無理のない習慣の形が自然と浮かび上がってきます。

 

 

「最小単位」にまで小さくする

習慣を続けるために大切なのは、まずそのハードルを「最小単位」にまで小さくすることです。習慣というのは、小さければ小さいほど続きます。たった1分でもいいし、ノートに1行だけ書くのでもいい。深く息を吸って吐く、その1呼吸だけでもいいし、ひとつの動作を丁寧に行うだけでも十分です。

大きなことをしようとすると、心はすぐに重くなります。でも、小さな一歩なら、どんな日でも踏み出せる。続けるための鍵は「頑張ること」ではなく、「続けられる軽さ」をつくること。最小単位まで小さくした習慣は、あなたの生活に自然と溶け込み、無理なく積み重なっていきます。

 

 

「やらなきゃ」を「やりたい」に変換する

義務感は心を重くする。 願いは心を軽くする。

 

  • 「やらなきゃ」→「やった方が気持ちいい」

 

  • 「続けなきゃ」→「続けたい理由を思い出す」

 

 

 

形にこだわらない

習慣というのは、以前と同じ形で続ける必要はありません。むしろ、形にこだわらないほうが、今の自分にフィットしやすくなります。時間を変えてみてもいいし、場所を変えてみてもいい。使う道具を変えたり、やる順番を入れ替えたりするだけでも、習慣は驚くほど軽くなるものです。

 

大切なのは、過去と同じ形を守ることではなく、“続けられる軽さ”をつくること。形は変わっても、本質が残っていればそれで十分です。

 

あなたの生活や心の状態が変われば、習慣の形も自然と変わっていく。それは後退ではなく、今の自分に合わせて進化している証拠です。

 
 

「再開した日」を記録する

再開した日をメモするだけで、 心が前に向く。

「12月30日、再開。1分だけ。」 これで十分。
 

 

習慣が進化すると、競技力も進化する

習慣が少しでも進化すると、不思議と心が軽くなります。 やらなきゃ、続けなきゃ、と自分を追い込んでいた重さがふっと抜けて、肩の力が落ちる。

 

心が軽くなると、行動にも自然と前向きなエネルギーが戻ってきます。無理に気合を入れなくても、体がスッと動き出すような感覚です。

 

行動が前に向くと、集中力も高まりやすくなります。

 

余計なことに気を取られず、目の前のプレーに入り込める。

 

集中力が高まれば、当然パフォーマンスにも良い影響が出てくる。

 

結果として、競技そのものの質が上がっていく。

 

つまり、習慣が進化するというのは、ただ生活が整うだけではなく、競技力そのものを押し上げる力になるということです。小さな変化が、思っている以上に大きな流れをつくっていきます。

 

 

最後に──戻らなくていい。あなたは前に進んでいる。

習慣が戻らないのは、あなたが弱いからではありません。 むしろ、あなたが前に進んでいるからこそ、過去の形が今の自分に合わなくなっているだけです。

だから、戻らなくていい。 戻る必要なんてどこにもない。 今のあなたに合った習慣を、今のあなたが選び直せばいい。 その選択こそが、競技者としての確かな成長につながっていきます。

そしてもし、今のあなたが「どう進めばいいのか」「どんな習慣が自分に合うのか」と迷う瞬間があるなら、ひとりで抱え込まなくていい。 あなたの歩幅に合わせて、一緒に整えていくことはできる。 心の重さを少しずつほどきながら、今のあなたにフィットする形を一緒に探していける。

今日も、あなたが少しでも心軽く、前に進めますように。

そしてその歩みを、必要であればいつでも支えたいと思っています。

 

 

あなたにお会いできる日を心から楽しみにしています。 その一歩が、あなたの未来を静かに変え始めます。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

コラム著者
プロスポーツメンタルコーチ上杉亮平
全てのアスリートが競技を楽しみ、自分らしさを輝かせる世界を創る。ことを目指し
「メンタルで視点(せかい)が変わる」この言葉胸にアスリートを自己実現へと導くサポートをしています。詳しくはこちら

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