スポーツメンタルコーチ上杉亮平
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義務感に縛られた心をほどく──「やらなきゃ」から「やりたい」へ戻る競技者のメンタル論

 

はじめに──「やらなきゃ」が心を重くする

競技を続けていると、いつの間にか「やらなきゃ」が増えていきます。

 

  1. 練習しなきゃ

 

  1. 結果を出さなきゃ -期待に応えなきゃ

 

  1. 休まず頑張らなきゃ

 

最初は「好きだから」「楽しいから」始めたはずなのに、気づけば義務感に追われている。 そして、義務感が強くなるほど、なぜか自分のことなのに誰かにコントロールされているような感覚が生まれ、心が窮屈になっていく。

このコラムでは、 「義務感が心に与える影響」「義務感から楽しさへ戻る方法」「競技者が自分の内側を整えるためのヒント」 を、リアルな視点で深く掘り下げていきます。

 

義務感が強くなると、なぜ心が乱れるのか

義務感とは、「やらなければならない」という感覚。 これは一見、真面目さや責任感の表れのように見えますが、強くなりすぎると心に大きな負荷をかけます。

 

自分の意思が“後ろに下がる”

義務感が強くなると、「やりたい」よりも「やらなきゃ」が前に出てきます。 すると、自分の意思が後ろに下がり、行動の主導権が“外側”に移ってしまう。

 

  1. 誰かの期待

 

  1. 周囲の空気

 

  1. 過去の自分の言葉

 

  1. SNSでの発信

 

本来、自分のためにやっていたことが、いつの間にか「誰かのため」「誰かに見せるため」になってしまうのです。

 

心が“支配されている感覚”になる

義務感が強くなると、自分のことなのに「やらされている」ような感覚が生まれます。 これは、心が“支配されている”と感じる状態。

 

  1. 自分で選んだはずなのに、自由がない

 

  1. 自分の意思で動いているはずなのに、窮屈

 

  1. 自分の競技なのに、誰かに握られているような感覚

 

この状態が続くと、メンタルは徐々に乱れていきます。

 

「やる気が出ない」の正体は、義務感の重さ

やる気が出ないとき、 「自分は甘いのではないか」「怠けているのではないか」と責めてしまう選手が多い。

でも、やる気が出ない原因は、 “やらなきゃ”が重くなりすぎていることかもしれません。

心が重くなると、自然な動機が湧かなくなる。 これは、怠けではなく“防衛反応”です。

 

義務感の中にある“本当の願い”を見つける

義務感は、ただの“重荷”ではありません。 その奥には、あなたの“本当の願い”が隠れていることがあります。

 

「やらなきゃ」の奥にある「本当はこうしたい」

たとえば──

 

  1. 「練習しなきゃ」の奥には「もっと上手くなりたい」がある

 

  1. 「結果を出さなきゃ」の奥には「自分を認めたい」がある

 

  1. 「期待に応えなきゃ」の奥には「誰かと喜びを分かち合いたい」がある

 

義務感の奥には、必ず“願い”がある。 それに気づくことで、義務感は“やりたい”に変わり始めます。

 

「やらなきゃ」を“問い直す”ことで心が整う

義務感に気づいたら、問い直してみることが大切です。

 

  1. これは誰のためにやっているのか?

 

  1. 本当に自分が望んでいることなのか?

 

  1. どうすれば「やりたい」に近づけるか?

 

問い直すことで、心の主導権が“自分”に戻ってきます。

 

義務感から「やりたい」に変えるためのヒント

ここからは、競技者が実際に使える 義務感を“やりたい”に変えるための具体的なヒントを紹介します。

 

「やらなきゃ」と思った瞬間に立ち止まる

まずは、気づくこと。 「やらなきゃ」と思った瞬間に、少しだけ立ち止まってみる。

その感覚は、どこから来ているのか? 誰の声なのか? 本当に自分の願いなのか?

立ち止まることで、義務感に飲み込まれずに済みます。

 

「やりたい形」に変換する

義務感を“やりたい形”に変える工夫をしてみる。

 

  1. 練習メニューを自分で選ぶ

 

  1. 自分の言葉で目標を立て直す

 

  1. 「やらなきゃ」を「やってみたい」に言い換える

 

言葉を変えるだけでも、心の動きは変わります。

 

「楽しさの種」を見つける

義務感の中にも、楽しさの種はあります。

 

  1. 今日はこの動きが気持ちよかった

 

  1. この瞬間は集中できた

 

  1. この仲間との会話が嬉しかった

 

小さな楽しさを見つけることで、義務感の重さが少しずつほどけていきます。

 

「やらない選択肢」も持っておく

義務感が強すぎるときは、 “やらない”という選択肢を持つことも大切です。

 

  1. 今日は休む

 

  1. 一旦距離を置く

 

  1. 別のことに集中する

 

やらないことで、心が整い、 “やりたい”が自然と戻ってくることもあります。

 

競技者の心は「自由」であるべき

競技者は、強くあるべきだ。 でも、強さとは「我慢」や「義務感」ではありません。

本当の強さとは、 自分の心を自由に保ち、整えながら前に進む力です。

 

自由な心は、しなやかで強い

義務感に縛られた心は、硬くなります。 でも、自由な心は、しなやかで柔軟。

 

  1. 状況に合わせて動ける

 

  1. 自分の感情に気づける

 

  1. 周囲との関係も自然になる

 

しなやかな強さは、競技者にとって最も大切な力です。

 

 自分の“内側”から湧く動機が、最も強い

誰かに言われたからではなく、 自分の内側から湧いてくる「やりたい」という気持ち。

それこそが、最も強く、最も長く続く動機です。

 

最後に──「やらなきゃ」から「やりたい」へ

競技者として生きていると、義務感は必ず訪れます。 それは、真剣に向き合っている証でもあります。

でも、義務感に飲み込まれてしまうと、 自分の心が見えなくなってしまう。

だからこそ、 義務感になっていることに気づくことが、最初の一歩です。

 

気づけば、問い直すことができる。

 

問い直せば、整えることができる。

 

整えれば、また「やりたい」が戻ってくる。

 

競技者の心は、常に揺れています。

 

「やりたい」と思える日もあれば、 「やらなきゃ」と感じる日もある。

 

どちらが正しいわけでもなく、どちらも“競技者のリアル”です。

大切なのは、それを否定せず、その都度、自分の内側に問いかけること。

 

今、自分は何に縛られているのか?

 

どこに楽しさを感じているのか?

 

何を大切にしたいのか?

 

その問いが、あなたの競技人生を支える“軸”になります。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

コラム著者
プロスポーツメンタルコーチ上杉亮平
全てのアスリートが競技を楽しみ、自分らしさを輝かせる世界を創る。ことを目指し
「メンタルで視点(せかい)が変わる」この言葉胸にアスリートを自己実現へと導くサポートをしています。詳しくはこちら

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