完璧より“今すぐ動ける”計画が継続力を作る
この言葉は、今の私が大切にしている価値観そのものです。
でも、かつての私はまったく違う考え方をしていました。 どちらかというと「完璧主義者」に近い感覚を持っていて、計画通りに進まないとやり直したくなったり、リセットしたくなったり——そんな気持ちにかられて、継続することが簡単ではありませんでした。 「完璧じゃないなら意味がない」 そんな思い込みが、いつの間にか自分の行動を止めていたのだと思います。
スポーツメンタルコーチという仕事との出会い
考え方が大きく変わり始めたのは、スポーツメンタルコーチという仕事に向き合うようになってからです。 資格を取得する過程で、メンタルの仕組みや習慣の力について深く学び、書籍や実践的な理論に触れる中で、「継続力は才能ではなく、設計できるものだ」と気づきました。
その学びを、自分自身の生活に落とし込んでみようと思ったのが最初の一歩です。 朝の散歩、コラムの更新、短い読書、簡単な日記、深呼吸——どれも特別なことではありません。 でも、それを毎日続けることで、心の安定や集中力が高まり、仕事の質も変わっていきました。 「完璧じゃなくても、今できることをやる」 その積み重ねこそが、本当の力になる。 この実感が、自分の中にしっかり根づいていったのです。
そして今では、選手に対してもこの考え方を自信を持って伝えています。 自分自身が実践し、変化を得てきたからこそ、言葉に説得力が宿る。 それが、私のメンタルコーチングの土台になっています。
“今すぐ動ける計画”という考え方
ある日、ふと目にした『スライトエッジ』という本の紹介動画が、私の中で何かを揺さぶりました。 派手な演出もなければ、煽るような言葉もない。 ただ静かに語られるその哲学が、私の中に深く染み込んだのです。
これは、自分が実践してきたことと一致している。 そして、これこそが選手に伝えたい本質だと。
完璧な計画ではなく、今すぐ動ける小さな行動。 それこそが、継続力を育て、未来を変えていく鍵なのです。
「完璧な計画」が人を止める瞬間
競技者は真面目で、向上心がある人が多い。 だからこそ、計画を立てるときに「完璧」を求めすぎてしまう。 「この練習は本当に意味があるのか?」 「このメンタルワークは自分に合っているのか?」 そうやって考えすぎるうちに、行動が止まってしまう。
でも、止まっている間にも時間は流れていく。 そして、流れた時間は、積み重なることがない。
だからこそ、私は選手にこう伝えています。 「完璧じゃなくていい。まずは、今すぐできることを始めよう」 それが、継続力を育てる第一歩になるのです。
実践方法:今すぐ動ける計画のつくり方
ここでは、実際に「今すぐ動ける計画」を立てるためのステップを紹介します。これは、私がコーチングで選手と一緒に取り組んでいる方法でもあります。
① 目的を明確にする
まずは「何のために動くのか?」を言語化します。
例:「試合で自信を持ってプレーするため」「練習の質を高めるため」
② 行動を小さく分解する
目的に対して、今日できることを考えます。
例:「試合のイメージを3分だけする」「練習後に1行だけ振り返る」
③ 習慣化の仕組みをつくる
行動を毎日続けるための仕組みを設計します。
例:「起床後すぐにやる」「スマホのリマインダーを使う」「終わったらチェックをつける」
④ 自分との約束を守る
完璧にできなくてもいい。大切なのは「続けること」。
例:「できなかった日は、翌日にリカバリーする」「週に5回できればOKとする」
私がこの考えを自信を持って伝えられる理由
この考え方は、単なる理論ではありません。 私自身が、かつて継続できなかった人間だったからこそ、実践し、変化を得てきたものです。 だからこそ、選手に対しても自信を持って伝えることができる。
「完璧じゃなくていい」 「まずは、今すぐできることを始めよう」 この言葉が、選手の心に届いたとき、彼らの表情が変わる瞬間を何度も見てきました。
そして、その小さな一歩が、やがて大きな成果につながっていく。 それは、私自身が経験してきたことでもあるのです。
まとめ:継続力は“今すぐ動ける計画”から生まれる
継続力は、才能ではありません。 それは、考え方と仕組みで育てることができる力です。
完璧な計画に縛られて動けなかった過去の自分。 その経験があるからこそ、今の私は「未完成でもいいから、まずは動く」ことの大切さを伝え続けています。
あなたが今日選ぶ「小さな行動」が、半年後、一年後の自分をつくります。 それは、誰にも見えない静かな努力かもしれません。 でも、確実にあなたの中で力になっていく。
私は、そんなあなたの歩みを心から応援しています。 そして、もしその一歩をもっと確かなものにしたいと思ったら、体験コーチングという場で、あなたの目標に向けた「今すぐ動ける計画」を一緒に設計してみませんか?
最後までお読み頂きありがとうございました。
コラム著者