必要な時に寄り添う──待つことも寄り添うこと

こんにちは。 プロスポーツメンタルコーチの上杉亮平です。
日々、アスリートのメンタル面を支える仕事をしています。 試合のプレッシャー、日常の葛藤、そして自分自身との向き合い方── そんな“心の戦い”に寄り添うのが、私の役割です。
でも、寄り添うとはどういうことなのか。 それは、ただ近くにいることでも、言葉をかけることでもない。 時には、待つこともまた、寄り添うことなのだと、ある選手との関係の中で改めて気づかされました。
最初は「距離」があった
ある選手との関係が、最近大きく変化しました。 最初は、あまり自分から連絡をしてくるタイプではなく、こちらからの問いかけにも短く返すような印象でした。 もちろん、無理に距離を詰めることはしません。 スポーツメンタルコーチは、監督やフィジカルトレーナーのように毎日顔を合わせる存在ではありません。 だからこそ、選手が必要だと思った時に、そっとそこにいられるかどうかが大切だと考えています。
何がきっかけだったのか、私自身も正確には把握していません。 でも、ある時からその選手が、積極的に連絡をくれるようになったのです。
「最近、家族より連絡とってます(笑)」
やりとりの頻度が増え、内容も深くなっていく中で、ある日その選手がこんなことを言ってくれました。
思わず笑ってしまいましたが、心の中ではとても嬉しかった。 それは、信頼の証だと思えたからです。
選手にとって、メンタルコーチは“相談相手”であると同時に、“心の鏡”でもあります。 自分の中にある不安や迷いを、言葉にして整理するための存在。 でもそれは、信頼がなければ成り立ちません。
寄り添うとは、求められた時にそこにいること
私は、スポーツメンタルコーチとして「寄り添う」ことを大切にしています。 でもそれは、常に近くにいることではありません。 むしろ、必要な時にだけ、そっとそこにいること。 それが、真の寄り添いだと思っています。
選手が自分のペースで心を開いてくれるまで、待つ。 無理に言葉を引き出そうとせず、沈黙の時間も尊重する。 その姿勢が、やがて選手の中に「この人は信頼できる」という感覚を育てていくのだと思います。
信頼関係は「積み重ね」でしか生まれない
信頼関係は、一度の会話や一つのアドバイスで築けるものではありません。 それは、日々の積み重ねの中で、少しずつ育っていくものです。
- 返信を求めない
- 話したくない時は無理に聞かない
- でも、必要な時にはすぐに応える
そんな“在り方”を続けていくことで、選手の中に「この人は自分の味方だ」と思ってもらえるようになります。
スポーツメンタルコーチは「空気のような存在」でいい
私が理想とするメンタルコーチ像は、空気のような存在です。 目立たなくていい。 でも、必要な時には確かにそこにいる。 選手が深呼吸したい時に、そっと隣で呼吸を整えてくれるような存在。
それは、技術や知識以上に、「在り方」が問われる仕事です。
選手の変化は、関係性の変化でもある
最近では、その選手とのやりとりが、競技の話だけでなく、日常の出来事やちょっとした悩みにも広がってきました。 「今日こんなことがあってさ」「ちょっと聞いてほしいんですけど」── そんな言葉が自然に出てくるようになったことが、何より嬉しい。
それは、選手が「この人には話してもいい」と思ってくれている証。 そして、私自身が「待つことも寄り添うこと」だと信じてきた結果でもあります。
信頼は、空気感と誠実さから生まれる
このコラムを読んでくださっている方の中には、スポーツメンタルコーチという仕事に興味を持っている方もいるかもしれません。 もしそうなら、私が一番伝えたいのは、信頼は技術ではなく、空気感と誠実さから生まれるということです。
- 相手のペースを尊重する
- 自分の正しさを押しつけない
- 沈黙を怖がらない
- そして、待つことを恐れない
そんな姿勢が、やがて選手の心に届き、関係性を育てていくのです。
また会いたい人になるために
私が目指しているのは、「また会いたい人」になること。 それは、選手にとっても、読者にとっても、同じです。
そのために私がしている事をこちらのコラムに綴っています。
「また会いたい人」になるために──信頼は誠と空気感から生まれる良かったらこちらも読んで頂けるとより上杉亮平が何を大切にしているのかわかって頂けると思います。
今回のコラムを通して、スポーツメンタルコーチという仕事の“在り方”が少しでも伝われば嬉しいです。 そして、誰かが「必要な時に寄り添う」ことの大切さに気づくきっかけになれば、もっと嬉しい。
そして誰かに寄り添ってもらえる存在がほしいと思った方がいれば是非一度お会いしてみましょう。
体験コーチングという場でお待ちしております。
最後までお読み頂きありがとうございました。
コラム著者