スポーツメンタルコーチ上杉亮平
試合で力を発揮できないあなたへ、心の土台を整える伴走者
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メンタルは整っているのに、なぜ結果が出ないのか

 

 「整っているメンタル」とは何か?──安定と停滞の境界線

「最近、心は安定している。焦りも減った。なのに、結果が出ない。」

この感覚は、競技者や挑戦者にとって非常にリアルな“停滞期のサイン”です。 まず確認したいのは、「整っているメンタル」とは何か?という定義です。

 

整っている状態とは:例

 

  1. 感情の起伏が少なく、冷静に物事を判断できる

 

  1. 焦りや不安に飲み込まれず、安定した行動ができる

 

  1. 自分の状態を客観視できている

 

  1. 睡眠・食事・生活リズムが整っている

 

  1. 自己肯定感、自己効力感が安定している

 

これらは確かに「整っている」状態です。 しかし、整っている=結果が出るではありません。 整っている状態は、あくまで「土台」であり、「成果」はその上に築かれる“結果”です。

 

結果が出ない原因は「メンタル以外」にあることも

──努力の方向性と評価軸のズレ

メンタルが整っているのに結果が出ないとき、自己否定に陥る人は少なくありません。 しかし、原因はメンタルそのものではなく、努力の方向性や評価軸のズレにあることが多いのです。

 

よくある原因:例

 

努力の“量”はあるが“質”が伴っていない 

例:同じ練習を繰り返しているが、課題に対するアプローチが変わっていない

 

技術や戦略の見直しがされていない 

例:整えたメンタルで挑んでいるが、戦術が古いまま

 

評価軸が外的要因に偏っている 

例:SNSの反応、数字、他人の言葉ばかりを気にしてしまう

 

“整えること”に満足し、挑戦が止まっている  

例:安定を維持することが目的化し、変化への意欲が薄れている

 

このように、整っていることが“停滞の温床”になることもあるのです。

 

停滞期に効く「心の棚卸し」

──問い直すべき5つの視点

結果が出ないときこそ、メンタルを“整える”から“動かす”フェーズへ移行する必要があります。 そのために有効なのが、心の棚卸しです。

 

問い直すべき視点:

 

今の努力は、何のためにしているのか?→ 目的が「勝つため」だけになっていないか?「自分らしさ」や「成長の実感」はあるか?

 

自分が“成果”と呼んでいるものは、本当に自分の価値観に合っているか?  → 他人の評価を成果と勘違いしていないか?

 

最近、挑戦したことは何か?それは新しい刺激だったか?  → 安定の中に“変化”を取り入れているか?

 

失敗や停滞を、どう捉えているか?  → 「ダメだった」と切り捨てていないか?「何が得られたか」を振り返っているか?

 

自分の“整っている”は、安心の中で停滞していないか?  → 安定を守ることが目的化していないか?

 

これらの問いは、自分の内側にある“動機のエンジン”を再起動する鍵になります。

 

再起動の技術──整えるから、動かすへ

停滞期を抜け出すには、以下のような“再起動アクション”が有効です。

 

実践アクション:例

 

小さな挑戦を設計する

例:「今週は初めて〇〇に取り組む」「1日1回、違う視点で振り返る」  → 小さな変化が、脳の報酬系を刺激し、再び“動き”を生み出します

 

“結果以外”の評価軸を持つ

例:「今日はどんな気持ちで取り組んだか」「何に気づいたか」  → 内的報酬を意識することで、停滞期でも前進感を得られる

 

他者との対話を増やす

例:自分の視点だけでは見えない“盲点”を補う  → 特に、信頼できる第三者の視点は、自己理解を深める鍵になる

 

感情の記録をつける

例:「整っているつもり」が本当にそうなのか、日記やメモで可視化する  → 感情の揺れや違和感を早期に発見できる

 

“整えること”に満足しすぎない

例:整えた先にある「動き」「挑戦」「変化」に意識を向ける  → 安定は目的ではなく、挑戦のための準備

 

それでも結果が出ないとき──“待つ力”と“信じる力”

結果が出ない時間は、誰にとっても苦しいものです。 「やっているのに報われない」「整えているのに進まない」──そんな感覚は、心を静かに蝕みます。

しかし、その時間にも確かな意味があるという視点を持つことが、メンタルを守る鍵になります。

 

科学的視点から見る「成果の遅れ」

 

① 潜在学習

脳は、学習したことをすぐに成果として出すわけではありません。 一見、何も変わっていないように見えても、脳内では情報の整理・統合が進んでいるのです。

 

  1. 潜在学習とは、学習はされているが、行動に現れるのが遅れる現象

 

  1. 例えば、練習した技術が試合で突然“自然にできる”ようになるのは、潜在学習の典型例

 

つまり、今の努力は“見えないところで蓄積されている”ということです。

 

② 統合記憶

脳は、新しい情報を「短期記憶」から「長期記憶」に移す際、睡眠や休息を通じて統合処理を行います。

特に、深い睡眠中に脳は“重要な情報”を選び、強化する

このプロセスが終わるまで、成果として現れるのは“待つしかない”

つまり、整えたメンタルと努力は、脳の中で“静かに育っている”のです。

 

③ 点ではなく線になる瞬間

努力は、最初は「点」のように孤立して見えます。 しかし、ある日突然、それらが「線」としてつながる瞬間が訪れます。

それは、脳内の神経回路が一定の閾値を超えたとき

まるで、水面下で育っていた根が、ある日芽を出すように

この現象は、“成果の爆発”として現れることもあります。 だからこそ、結果が出ない時間は“無意味”ではなく、“準備期間”なのです。

 

整えることは、未来の爆発力を育てる“静かな準備”

整えることは、単なる安定ではありません。 それは、未来の挑戦に備えて、心と脳を“耕す”行為です。

  • 感情の揺れを整えることで、脳の処理能力が高まる

  • 睡眠・呼吸・思考の整理は、脳の統合力を強化する

  • メンタルが整っているときこそ、“学びの吸収率”が最大化される

つまり、整えることは、爆発力の“土台づくり”なのです。

 

まとめ──整えることはゴールではなく、次の挑戦への準備

「整っているのに結果が出ない」──この状態は、自分の内側にある“次のステージへの扉”が開きかけているサインです。 しかし、その扉を開くには、ひとりでは簡単ではないこともあるのです。

停滞期は、静かに心を蝕みます。 最初は穏やかだったはずの心が、やがて「このままでいいのか」「自分には才能がないのでは」といった疑念に変わり、せっかく整えたメンタルが揺らぎ始めることもあります。

だからこそ、“整える”だけでなく、“守る”存在が必要です。

それが、スポーツメンタルコーチの役割です。

 

  1. 結果が出ないとき、焦りや迷いを言葉にできる場所になる

 

  1. 結果が出ているときも、慢心や過信を防ぎ、次の挑戦に向けて整える

 

  1. 自分では気づけない“思考の癖”や“感情の揺れ”を、客観的に映し出してくれる鏡になる

 

メンタルは、整えたら終わりではありません。 整えた心を、どう守り、どう動かし続けるか。 そのプロセスに寄り添ってくれる存在がいることで、停滞期は“孤独な時間”ではなく、“意味ある時間”に変わっていきます。

 

最後に

──あなたの心に、静かな伴走者を

もし今、「整っているのに結果が出ない」と感じているなら、 それはあなたが“次の扉”の前に立っている証拠です。

その扉を、ひとりで開けようとしなくていい。 整えた心を守り、動かし、次の挑戦へと導いてくれる存在── それが、スポーツメンタルコーチです。

結果が出ないときも、出ているときも。 あなたの心に、静かな伴走者を。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

コラム著者
プロスポーツメンタルコーチ上杉亮平
全てのアスリートが競技を楽しみ、自分らしさを輝かせる世界を創る。ことを目指し
「メンタルで視点(せかい)が変わる」この言葉胸にアスリートを自己実現へと導くサポートをしています。詳しくはこちら

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