スポーツメンタルコーチ上杉亮平
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“もし今日が最後の日なら?”──心の口癖が、人生の質を決める

 

「口癖」は、あなたの“心の設定”である

「口癖って大事だよね」 この言葉を何気なく口にする人は多いですが、実際にその意味を深く考えたことはあるでしょうか? 口癖とは、意識せずに繰り返している言葉。 でもその実態は、思考の癖であり、感情の癖であり、人生の方向性を決める“心の設定”です。

私自身、ある口癖を持つようになってから、人生の質が大きく変わりました。 それが──

「もし今日が人生最後の日だとしたら?」

何かを判断するとき、必ずこの問いを自分に投げかける。 少し大げさに聞こえるかもしれませんが、これが口癖になってから、人生が楽しくなりました。 やらない後悔はあっても、やって後悔することはない。 そう信じられるようになったからです。

 

スティーブ・ジョブズも語った「最後の日」思考

この問いは、私のオリジナルではありません。 競技とは少し離れますがスティーブ・ジョブズもこう語っています。

「もし今日が人生最後の日だとしたら、私は今日予定されていることをしたいと思うだろうか?それに対する答えがNOの日が続くとすれば、何かを変える必要がある」

この言葉は、単なる名言ではなく、人生の選択を支える“心の口癖”です。 そして、こうした言葉を日常的に使うことが、脳と心にどんな影響を与えるのか── それは、科学的にも明らかになっています。

 

脳科学と心理学が証明する「口癖の力」

私たちが日常的に使う言葉──つまり口癖──は、単なる言語表現ではありません。 それは、脳の働きと心の状態を“方向づけるスイッチ”なのです。

 

1. プライミング効果:言葉が行動を誘導する

認知心理学における「プライミング効果」とは、ある言葉や刺激が、その後の認知や行動に無意識に影響を与える現象です。 たとえば、「挑戦」「可能性」といった言葉を聞いた後は、脳がそれに関連する記憶や認識を優先的に引き出し、行動が前向きになりやすくなります。

これは、脳内の意味ネットワークが活性化され、関連する思考や感情が引き出されるためです。 つまり、口癖は“思考の入口”であり、その人の世界の見え方を変える力を持っているのです。

 

2. 扁桃体の反応:ネガティブな言葉がストレスを増幅する

「どうせ無理」「自分なんて」──こうした口癖は、脳の扁桃体(恐怖や不安を司る部位)を刺激し、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を促進します。 その結果、脳は“危険モード”に入り、行動を止める方向に働きやすくなるのです。

これは、自己防衛のための反応ですが、日常的にネガティブな言葉を使っていると、慢性的な不安や自己否定につながり、挑戦する力が削がれてしまいます。

 

3. 前頭前野の活性化:ポジティブな言葉が思考力と幸福感を高める

一方で、「やってみよう」「今日が最後ならどうする?」といった前向きな口癖は、脳の前頭前野(思考・判断・創造性を司る部位)を活性化させます。 これにより、冷静な判断力・柔軟な思考・幸福感が高まり、行動が促進されるのです。

心理学的にも、ポジティブな自己対話は「自己効力感(自分にはできるという感覚)」を高め、レジリエンス(回復力)や挑戦意欲を支えることがわかっています。

 

上杉亮平の口癖

──「もし今日が人生最後の日だとしたら?」

この言葉は、私にとって“心のコンパス”です。 迷ったとき、怖くなったとき、面倒に感じたとき── この問いを自分に投げかけることで、本質に立ち返ることができる。

 

  1. やるか、やらないか
  2. 言うか、黙るか 
  3. 動くか、止まるか

 

その判断基準が、「今日が最後の日ならどうする?」という問いに集約されている。 そしてこの問いが、口癖として染み込んでいるからこそ、迷いが減り、行動が増え、人生が楽しくなったのです。

 

競技者にとっての「口癖」の意味

競技者にとって、口癖は単なる言葉ではありません。 それは、試合中の思考の流れを決める“内なるコーチ”です。

 

  1. ミスしたときに「またやっちゃった」と言うか、「次は修正できる」と言うか

 

  1. 苦しい場面で「無理かも」と言うか、「ここが踏ん張りどころ」と言うか

 

この違いが、集中力・回復力・勝負強さに直結します。

試合中だけでなく、日常でも同じです。 朝起きたとき、練習前、食事中、移動中── 無意識に唱えている言葉が、その日の質を決めているのです。

 
セルフコンパッションとは違う「口癖の視点」

セルフコンパッションは、自分に優しくする力。 それに対して、口癖は自分の内なる声を“方向づける力”です。

優しさだけではなく、挑戦・覚悟・信念を込めることもできる。 だからこそ、どんな口癖を持つかが、人生の質を決めるのです。

 

あなたの口癖は、あなたの人生をつくっている

口癖は、無意識の思考習慣。 でもその言葉が、脳を刺激し、感情を動かし、行動を決めている。 だからこそ、どんな口癖を持つかが、どんな人生を歩むかに直結するのです。

「もし今日が人生最後の日だとしたら?」 この問いを口癖にすることで、私は自分の人生に責任を持てるようになりました。 やらない後悔より、やって後悔。 その選択を支えてくれるのが、心の口癖です。

競技者であれ、表現者であれ、日々を生きる人であれ── ぜひ一度、自分の口癖を見つめ直してみてください。 それは、あなたの“心の声”であり、その一言が、未来を変える始まりになる。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

コラム著者
プロスポーツメンタルコーチ上杉亮平
全てのアスリートが競技を楽しみ、自分らしさを輝かせる世界を創る。ことを目指し
「メンタルで視点(せかい)が変わる」この言葉胸にアスリートを自己実現へと導くサポートをしています。詳しくはこちら

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