スポーツメンタルコーチ上杉亮平
試合で力を発揮できないあなたへ、心の土台を整える伴走者
~アスリートを自己実現へと導く~
メニュー

図太く繊細に──競技者の心をしなやかに整える「二つの力」の正体

 

「図太い選手」と聞くと、どんな姿を思い浮かべるだろう。 まずは、ちょっとネガティブなイメージが浮かぶかもしれない。 鈍感で、空気を読まず、 ミスをしても反省しているのかどうか分からない。 周りの声なんて気にも留めない── そんな“雑さ”のようなものを想像する人もいる。

 

けれど、図太さにはもう一つの側面がある。 プレッシャーに押しつぶされず、 ミスをしても必要以上に落ち込まず、 外の雑音に振り回されずに自分の軸へ戻ってこられる。 揺れない強さ。 切り替えの速さ。 競技者にとっては、むしろ武器になる側面。

 

では、「繊細な選手」と聞くとどうだろう。 こちらもまずは、弱さのイメージが先に立つかもしれない。 傷つきやすい。 周りの反応に敏感すぎる。 ミスを引きずりやすい。 心が揺れやすい。 そんな“脆さ”のようなものを思い浮かべる人もいる。

 

けれど、繊細さにも確かな強みがある。 空気の変化に気づける。 仲間の状態を察知できる。 技術のわずかなズレを拾える。 自分の心の動きにも敏感で、微調整ができる。 これは、競技の質を高めるために欠かせない“感性の鋭さ”だ。

図太さと繊細さ。 この二つは、よく対比される。 図太い=鈍感 繊細=弱い そんな単純な二項対立で語られがちだ。

 

でも、実際はまったく違う。 むしろ── 図太さと繊細さは補い合う関係にある。

外側の揺れに強く、 内側の感性は鋭い。 この両立こそが、競技者をしなやかにする。

そして、競技者にとって最も強いのは、 「図太く、繊細に」 この二つを同時に持てる選手だ。

今日は、この二つの力を、もう少し深く掘り下げていきたい。

 

図太さとは何か?

図太さとは、鈍感さではない。 無神経さでもない。 周りの声を無視することでもない。

図太さとは、 外側からの刺激に飲まれず、自分の軸を保てる力。

 

  1. 観客のざわめき

 

  1. 相手の挑発

 

  1. 審判の判定

 

  1. SNSの評価

 

  1. 期待や重圧

 

  1. 自分への苛立ち

 

こうした“外側の揺れ”に心を持っていかれず、 自分のプレーに戻ってこられる力。

図太さとは、「揺れない力」だ。

揺れないからこそ、 ミスを引きずらない。 プレッシャーに潰れない。 自分のリズムを守れる。

図太さは、競技者にとって“土台”になる。

 

繊細さとは何か?

繊細さとは、弱さではない。 折れやすさでもない。 気にしすぎる性格でもない。

繊細さとは、 内側の感受性が高く、細部に気づける力。

 

  1. 技術の微妙なズレ

 

  1. 身体の小さな違和感

 

  1. 仲間の表情の変化

 

  1. 空気の流れ

 

  1. 自分の心の揺れ

 

  1. 環境の変化

 

こうした“内側の情報”をキャッチできる力。

繊細さとは、 「気づく力」

気づくからこそ、 技術が磨かれる。 チームがまとまる。 自分の状態を整えられる。

繊細さは、競技者にとって“センサー”になる。

 

図太さと繊細さは「反対」ではない

 

図太さ=外側に強い

 

繊細さ=内側に敏感

 

この二つは、まったく別の軸にある。

だから、 図太くて繊細な選手は存在するし、 むしろトップ選手ほど、この両方を持っている。

外側のプレッシャーには強く、 内側の感性は鋭い。

外には揺れず、 内には響く。

この“二重構造”が、競技者をしなやかにする。

 

図太さだけだと、鈍くなる

図太さは、たしかに強さと言える。 外の揺れに飲まれず、自分の軸に戻ってこられる。 それは大きな武器になる。

ただ──図太さだけに寄りかかると、どこかで粗さが出る。 技術の細かいズレに気づけなくなったり、 チームの空気を読み損ねたり、 自分の感情に鈍くなってしまったり。

強いけれど、足りない。 図太さは必要だけれど、それ“だけ”では不十分。

 

繊細さだけだと、疲れやすい

繊細さは、まぎれもなく強みになる。 小さな変化に気づけるし、 自分の心の揺れにも正直でいられる。 その感性が、プレーの質を支えてくれることも多い。

ただ──繊細さだけに寄りかかると、しんどくなる。 周りの声に振り回されたり、 ミスを必要以上に抱え込んだり、 プレッシャーの重さに押されてしまったり。

気づけるからこそ、疲れやすい。 優しいからこそ、折れやすい。

繊細さは大事だ。 でも、それ“だけ”では守りきれない瞬間がある。

 

最強なのは「図太く、繊細に」

 

図太さ=揺れない

 

繊細さ=気づける

 

この二つが揃うと、 競技者は驚くほど強くなる。

揺れないから、プレッシャーに潰れない。 気づけるから、技術が伸びる。 揺れないから、ミスを引きずらない。 気づけるから、改善が早い。

図太さが“軸”をつくり、 繊細さが“質”をつくる。

軸と質。 この両方がある選手は、 しなやかで、折れない。

 

図太さと繊細さはどう育つのか?

図太さは、経験と自己対話で育つ。 繊細さは、もともと持っている感性を磨くことで育つ。

そして、両方を育てるために必要なのは、 自分の心の動きを丁寧に扱うこと。

 

  1. ミスした自分を責めずに観察する

 

  1. 周りの声を“情報”として扱う

 

  1. 自分の感情を否定しない

 

  1. 技術のズレを丁寧に拾う

 

  1. プレッシャーを“刺激”として受け取る

 

こうした積み重ねが、 図太さと繊細さの両方を育てる。

 

図太さと繊細さの“補完関係”

図太さがあるから、繊細さが活きる。 繊細さがあるから、図太さが意味を持つ。

図太さだけでは粗くなる。 繊細さだけでは折れる。

両方あると、 競技者は“しなやかに強く”なる。

これは、トップ選手に共通する特徴だ。

 

最後に──図太く、繊細に生きるということ

競技者にとって、 図太さは“外側の揺れに負けない力”。 繊細さは“内側の声を聞く力”。

どちらも欠けてはいけない。

図太く、繊細に。 この両立こそが、競技者の心をしなやかに支える“静かな技術”になる。

そして、その技術は、今日から育てられる。

自分の心の揺れを、 丁寧に、優しく、扱うところから。

そこに気づけた瞬間から、 競技者としての“軸”は少しずつ変わり始める。 外側に振り回されず、 内側に沈みすぎず、 自分のリズムで立ち続ける力が育っていく。

図太さと繊細さ。 その両方を抱えたまま前へ進める選手は、強い。 静かに、しなやかに、折れずに進む。

その一歩は、 いつだって“自分の心を大切に扱う”という、 とても小さなところから始まる。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

コラム著者
プロスポーツメンタルコーチ上杉亮平
全てのアスリートが競技を楽しみ、自分らしさを輝かせる世界を創る。ことを目指し
「メンタルで視点(せかい)が変わる」この言葉胸にアスリートを自己実現へと導くサポートをしています。詳しくはこちら

その他のおすすめ記事

欠点を受け入れた瞬間、競技者は余裕を取り戻す──反射モードを抜ける思考法 欠点を持つことは、競技者にとって&ldqu‥ 続きを読む
逆境とともに進む選手へ──感情と行動を整える静かな工夫 逆境に押しつぶされそうになる瞬間は、静かに訪れる。 競‥ 続きを読む
心にユーモアを持つということ──競技者の内側を支える静かな技術 競技の世界にいると、どうしても“真剣さ&‥ 続きを読む

【完全無料】アスリート必見!
心の壁を乗り越え
ベストパフォーマンス引き出す5つの秘訣!