スポーツメンタルコーチ上杉亮平
試合で力を発揮できないあなたへ、心の土台を整える伴走者
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身体が整うと心も整う──整体で気づいた「メンタルの土台」の話

 

 

先日、人生で初めて整体に行ってきました。

きっかけは急に腰に激痛がはしったことでさすがにやばいかもと思い受けることに。

 

これまで「身体のメンテナンス」というものを、どこか他人事のように感じていた自分がいて、ストレッチも運動もしているし、日常生活に支障があるわけでもない。

だから、自分の身体がどれほど歪んでいるかなんて、想像すらしていませんでした。

 

施術台に横になり、整体師の方が身体に触れた瞬間、「これは相当ですね」と静かに言われた。 骨盤の傾き、背骨のねじれ、肩の高さの違い、呼吸の浅さ。 自分では“普通”だと思っていた身体が、実はずいぶん無理をしていたらしい。

 

施術が進むにつれ、身体の奥に溜まっていた緊張がほどけていく感覚があった。

 

終わって立ち上がった瞬間、驚くほど身体が軽く感じ、姿勢が変わり、呼吸が深くなり、視界が広がる。

 

そして何より──気分が軽やかになっていた。

 

「身体が整うと、心も整う」 頭では知っていたつもりだったが、この日、初めて“体感として”理解した。

だからこそ、このコラムを書こうと思いました。

 

身体と心は切り離せない。

 

身体のメンテナンスが行き届いていると、心にも静けさが生まれる。 そのことを、実体験を通して深く感じました。

ここからは、整体での気づきを起点に、 身体と心のつながりについて丁寧に紐解いていきたいとおもいます。

 

身体は「今ここ」を教えてくれる

整体の施術中、何度も呼吸を深くするように誘導して頂いた。

 

「もっと吸えるはずですよ」と言われても、最初はうまく吸えない。 胸が固まり、背中が張り、身体が“守りの姿勢”になっていた。

 

人は不安や緊張を抱えると、無意識に身体を縮める。

 

肩が上がり、呼吸が浅くなり、視野が狭くなる。

 

これは心の問題ではなく、身体の反応。

 

そして、身体が縮こまっているとき、 心は必ず未来や過去に飛んでいる。

「失敗したらどうしよう」 「あの時こうすればよかった」

でも、身体は常に“今ここ”にしか存在できない。 だから身体を整えると、心も自然と今に戻ってくる。

整体中、深く息が吸えるようになったとき、 頭の中のノイズがすっと消えた。

 

未来への不安も、過去への後悔も、 一瞬だけど、どこかへ消えていっているような感覚。

身体が整うとは、 心が今に戻るための入り口のように感じた。

 

姿勢が変わると、思考が変わる

整体後、鏡の前に立つと、明らかに姿勢が変わっていた。

 

胸が開き、背筋が伸び、重心が安定している。 その瞬間、思考の質まで変わっていることに気づけた。

 

猫背のとき、前向きな気持ちになるのは簡単ではない。

 

胸が閉じていると、心も閉じる。 逆に、胸が開くと、心も開く。

 

これは精神論ではなく、脳の仕組みであり体感としても言える。

 

脳は姿勢から“今の状態”を読み取る。

 

背中が丸いと「危険」や「不安」を感じ、 胸が開くと「安心」や「挑戦」を感じる。

 

つまり、 姿勢は心の形をつくっている。

 

整体後、自然と前向きな気持ちになったのは、 姿勢が変わったからだと思っている。

心を変えようとする前に、 身体を変えるほうが早い。 

 

身体の緊張がほどけると、感情もほどける

整体中、あるポイントを押された瞬間、 理由もなく涙が出そうになった。

痛みではない。 悲しみでもない。 ただ、身体の奥に溜まっていた何かがほどけていく感覚。

 

感情は身体に溜まる。

 

怒りは肩に、不安は胸に、緊張は首に、焦りは呼吸に。

 

身体が固まっていると、感情も固まったままになる。

逆に、身体がゆるむと、感情も自然と流れ始める。

整体後、気分が軽くなったのは、 身体だけでなく、感情も解放されたからだ。

 

心の問題を心だけで解決しようとすると、どうしても限界がある。 身体からアプローチすることで、心の奥にある“固まり”がほどけていく。

 

身体が整うと、判断がクリアになる

整体後、頭が驚くほどスッキリしていた。 視界が広がり、思考が軽くなり、 「今やるべきこと」が自然と見えてくる。

身体が乱れているとき、 頭の中はノイズだらけになる。

 

  1. 余計な心配

 

  1. 過剰な反省

 

  1. 不必要な比較

 

  1. 未来への不安

 

でも身体が整うと、 このノイズが自然と消えていく。

心が静かになるのではなく、身体が静かになるから、心も静かになる。

判断力は、心の問題ではなく、身体の状態に大きく左右される。

 

身体のメンテナンスは、心のメンテナンスでもある

整体を受けて強く感じたのは、 身体のメンテナンスは、 心のメンテナンスでもあるということ。

 

  1. 身体が整うと、

 

  1. 呼吸が深くなる

 

  1. 姿勢が変わる

 

  1. 感情が流れる

 

  1. 思考が静かになる

 

  1. 判断がクリアになる

 

つまり、 心が本来の位置に戻る。

心を整えようとする前に、身体を整えるほうが早い。

これは競技者だけでなく、日常を生きるすべての人に言えることだ。

 

最後に──変化は身体から始まる

整体を受けた日の帰り道、 身体が軽くなっただけでなく、 心の奥に静かな余白が生まれていた。

「身体が整うと、心も整う」 この言葉を、ようやく実感として理解できた。

心を変えたいなら、身体も整える必要がある。 

身体は、心の土台。 身体が整えば、心は自然と整う。

今回の整体は、 そのことを深く教えてくれた体験だった。

この経験を通じて、改めて身体のメンテナンスを大事にしてほしいと思ったし、自分自身も引き続き通い続けて改善に努めて、健康な体の状態を保っていきたい。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

コラム著者
プロスポーツメンタルコーチ上杉亮平
全てのアスリートが競技を楽しみ、自分らしさを輝かせる世界を創る。ことを目指し
「メンタルで視点(せかい)が変わる」この言葉胸にアスリートを自己実現へと導くサポートをしています。詳しくはこちら

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