スポーツメンタルコーチ上杉亮平
試合で力を発揮できないあなたへ、心の土台を整える伴走者
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調子の波を恐れない選手になる──戻ってこれる力の正体とは

 

 

「調子を落としたくない」

 

 

「今、調子が良すぎて逆に怖い」

 

 

「せっかく上がってきたのに、また急に落ちてしまうのではないか」

 

 

こうした不安を抱えている選手は、決して少なくありません。

 

むしろ、本気で競技に向き合っている選手ほど、この恐怖を強く感じるものです。

 

実際にサポートしている選手たちからも、こうした想いがよく聞かれます。

 

 

調子が良いときほど、落ちることが怖くなる。

 

 

落ちたくないからこそ、今の状態を必死に守ろうとする。

 

だけど、その「守ろうとする意識」が、逆に調子を崩すきっかけになることもある。

 

 

では、どうすればいいのか。

 

その答えは、「調子は揺れるものだ」という前提を受け入れることにあります。

 

 

調子は「維持するもの」ではなく、「揺れるもの」

 

まず大前提として、 調子がずっと良い状態を保てる選手は存在しないということ。

 

どれだけ優れた選手でも、 どれだけ実績を積んだ選手でも、 どれだけメンタルが強いと言われる選手でも

調子の波は必ずあります。

 

 

 

もちろん、トップ選手はその波が小さかったり、 落ちても戻るまでの時間が短かったりします。

 

だけど、波そのものが「ない」わけではありません。

 

調子は「一定であるべきもの」ではなく、 「揺れることが自然な現象」なのです。

 

 

なぜ人は「調子が落ちること」をこんなにも恐れるのか

 

ここには、脳の仕組みが深く関わっています。

人間の脳には、 ネガティビティ・バイアス という性質があります。

 

これは、 人はポジティブな出来事よりも、ネガティブな出来事の方を強く記憶しやすい という脳の特性です。

 

理由はシンプルで、 生存のために危険を優先して覚える必要があったから。

 

  1. 失敗

 

  1. ミス

 

  1. 調子を崩した経験

 

  1. 上手くいかなかった試合

 

  1. 自信を失った瞬間

 

 

こうした出来事は、脳にとって「危険のサイン」として扱われます。

 

そのため、強く記憶に残り、印象にも残りやすい。

 

一方で、 成功した経験や、調子が良かった時期は、 脳にとって危険ではないため、 深く刻まれにくいのです。

 

だからこそ、 「また落ちるんじゃないか」 「調子が良いのが怖い」 という不安が生まれやすくなる。

これは、あなたが弱いからではなく 脳がそう作られているだけ。

 

 

では、どうすれば調子の揺れに振り回されなくなるのか

 

 

ここで大事になるのが、 「落ちても戻ってこれる自分」という位置づけを持てるかどうか。

 

多くの選手は、 調子が落ちた経験ばかりを思い出します。

 

  1. あの時、急に崩れた

 

  1. あの試合で自信を失った

 

  1. あの期間、何をしても上手くいかなかった

 

しかし、本当に見るべきはそこではないということ。

 

あなたは、落ちたあとに必ず戻ってきている。

ここが、ほとんどの選手が見落としているポイントです。

 

 

 落ちた経験よりも、戻ってきた経験を見る

 

 

調子が悪くなった経験は、脳に強く残ります。

 

だからこそ、よく思い返してみてください。

あなたは、 落ちたまま終わったことがあったでしょうか。

 

大きい小さいに問わず、

 

どんなに苦しい時期でも、 どんなに自信を失った時でも、 どんなに調子が悪かった時でも──

あなたは必ず戻ってきている。

 

 

戻ってきたからこそ、今ここにいる。

この戻ってきた経験こそ、 あなたの本当の力であり、 あなたの競技人生を支えてきた土台です。

 

 

調子が落ちても大丈夫と思える理由

調子が落ちることを恐れなくていい理由は、 「落ちないようにする方法があるから」ではありません。

落ちても戻ってこれる力を、あなたがすでに持っているから。

 

調子が落ちることは避けられない。

 

だけど、戻ってこれる力は確実に存在する。

この前提があるだけで、 調子の揺れに対する恐怖は大きく減ります。

 

小さな成功体験を意識する癖をつける

 

では、その戻ってこれる自分をどう実感すればいいのか。

答えはシンプルです。

 

小さな成功体験を意識して拾うこと。
  1. 少しだけ感覚が戻った

 

  1. 昨日より動きが軽い

 

  1. 1球だけ理想のボールが投げられた

 

  1. 1本だけ良いスイングができた

 

 

こうした小さな成功は、 脳にとっては「安全のサイン」になります。

そして、 成功の記憶は意識しないと残らない という脳の特性があるからこそ、 意図的に拾う必要がある。

 

小さな成功を拾うことは、 「自分は戻ってこれる」という証拠を積み重ねる行為です。

 

調子の波と共に生きるということ

 

調子は波のように揺れます。

 

 

上がる時もあれば、下がる時もある。

 

波があるからこそ、 上がった時の感覚が生まれ、 下がった時に気づけることがある。

 

 

そして何よりあなたは必ず、これまで何度も波を越えてきた経験を持っている。

 

 

その事実こそが、 あなたの競技人生を支えてきた証拠です。

 

 

調子が落ちることを恐れなくていい。 落ちても、あなたは必ず戻ってこれる。

その力を、あなたはすでに持っている。

 

 

最後に──這い上がってきたあなたへ

調子が落ちることを恐れるのは、 本気で競技に向き合っている証拠です。

 

だからこそ、忘れないでほしい。

 

 

 

あなたは、落ちても戻ってこれる人。

 

何度も這い上がってきた人。

 

揺れながらも前に進んできた人。

 

 

その力は、これからもあなたを支え続けます。

調子の波に怯える必要はありません。 波と共に進んでいける自分を、どうか信じてほしい。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

コラム著者
プロスポーツメンタルコーチ上杉亮平
全てのアスリートが競技を楽しみ、自分らしさを輝かせる世界を創る。ことを目指し
「メンタルで視点(せかい)が変わる」この言葉胸にアスリートを自己実現へと導くサポートをしています。詳しくはこちら

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