「結果を超えたその先に、本当の目的がある」

結果は旅の終わりではない
試合に勝つ、タイムを縮める、目標を達成する。これらはアスリートにとって重要な結果ですが、それがすべてではありません。結果は「旅の終わり」ではなく、次の挑戦のためのステップです。「なぜこの結果を目指したのか?」という問いを忘れてしまうと、目標達成後の空虚感やモチベーションの低下につながることもあります。
目的の明確化がもたらす強さ
目的とは、「何のために競技をするのか」というアスリート自身の原動力です。例えば、「自己成長のため」「家族や仲間のため」「好きなことを続けるため」など、目的は個々に異なります。この目的が明確であればあるほど、困難やプレッシャーに直面したときに乗り越える力が湧いてきます。
スポーツメンタルのコーチングにおいては、アスリートに対し「あなたの本当の目的は何ですか?」と問いかけ、深く掘り下げるプロセスがとても重要です。
目的が定まることで、結果への執着が緩和され、より自由でパフォーマンスに集中できるようになります。
結果を追いかけるだけでは弱いメンタルに
結果だけを重視すると、「失敗することへの恐怖」や「他者からの評価」に支配されがちです。この状態では、競技そのものを楽しむ心を失い、メンタルが疲弊していきます。
逆に、「自分の目的に忠実であること」がメンタルの安定を生み出します。
結果は目的に向かう道中の副産物と捉えることが重要です。
結果を超えて目的に立ち返る
具体的には、以下のアプローチが役立ちます。
- 目標と目的を分ける: 「○秒でゴールする」という目標と、「なぜこの目標を達成したいのか」という目的を明確に分けて考える。
- 成功の再定義: 結果だけでなく、成長や学びを成功と捉える習慣を作る。
- 振り返り: 試合後やトレーニング後に「結果ではなく、得られたこと」を振り返る。
結果を超える成長
結果が思うようにいかなかったとしても、「何を学べたか」「どう前進できるか」を大事にする姿勢が、次のチャレンジにつながる。これってスポーツだけじゃなくて、人生全体にも応用できる考え方だとおもいます。
結果を追い求めることは、アスリートにとって大切な目標の一つです。でも、本当に意味のある成長や充実感は、その「結果」だけではなく、自分が「なぜこの競技をするのか」という「目的」に気づくことから生まれます。結果は一瞬の喜びをくれるけど、目的はその先の未来を照らす羅針盤のようなものです。
だからこそ、まずは自分自身に問いかけてみてほしい。
最後のメッセージ
「競技の裏にある、本当の目的は何だろう?」この問いに正直に向き合い、自分だけの答えを見つけたとき、スポーツはただの競技を超えて、あなたにとってかけがえのない人生の一部になるでしょう。
そして、その目的が明確になれば、どんな結果であろうと、自分の成長を感じることができるはずです。
目指すべきは、「結果」だけにとどまらない豊かな競技人生。
あなたにとっての「目的」を見つけ、それを大切にしながら次のステップへ進んでいってほしいと思います。
その旅路を、心から応援しています。
コラム著者